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zoom RSS 1997年 YOSHIKI&西城秀樹

<<   作成日時 : 2018/05/17 20:06   >>

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西城秀樹さんのご冥福をお祈りいたします(−人−)

西城秀樹さんと言えば,「moment」を思い出します.
リリースが,1997年8月6日.
まだ私達が,X JAPANが解散していたなんて知らなかった頃のリリースでした.

この曲,結構不憫なんですよね.
8月6日のリリースでしたが,その頃はYOSHIKIはまだLAに居てて,
この曲で初めて(西城秀樹氏とYOSHIKIが)テレビに出たのが,

1997年9月19日「ミュージックステーション」

でした.
解散発表記者会見が,その3日後の1997年9月22日です.
ですから,西城秀樹氏と一緒にテレビに出ていたYOSHIKIの表情が明るいはずはなく.

そして,その年,1997年12月31日の紅白歌合戦でも,
西城秀樹氏が歌う「moment」の時,
YOSHIKIは後ろでキーボード弾いていました.
司会者による紹介もなく,字幕もなく,ひっそりと地味に弾いていました.


で,関連記事(インタビュー)でテキスト化していたものがありましたので,
読み返してみました.

あら?

って思いました.時系列ぐるぐる系です.
とりあえず今日はぺたり.

西城秀樹さんのご冥福をお祈りいたします.


※全く関係ない話になりますが,Toshlのファンミ,無事当選しました.


=====
★ロッキンf No.262(1997年9月号)
「YOSHIKI&西城秀樹」大島暁美

 1997年3月某日,西城秀樹,LA入り.あのX JAPANのYOSHIKIが作曲し,プロデュースも手がけるニュー・シングル「moment」のレコーディングを,YOSHIKI所有のOne on Oneスタジオで行なうためである.事前に彼の手元に届いていたのは,1本のデモ・テープとFAXで送られてきた歌詞のみ.しかし,25年も日本の歌謡界にトップ・スターとして君臨し,数かずの海外アーティストともコラボレイトしてきた秀樹だけに,「いったいどんな曲が出来上がるのだろう」と,不安よりも期待が大きいようだ.

 昼間はホテルで体を休め,夕方から打ち合わせのためにOne on Oneスタジオに行く.YOSHIKIがスタジオで作業中のため,しばしラウンジでくつろいでいると,ひょっこりTOSHIが顔を出した.秀樹とTOSHIは何回もいっしょにラジオに出たりして,旧知の仲なのだ.秀樹がひさしぶりのTOSHIと歓談しているところに,白いTシャツにヴェルサーチのジーンズというラフな姿のYOSHIKIが登場.「やぁ,やぁ,ひさしぶり」,「こんなところまで来てもらって,すいません」と,ふたりはがっちり握手をした.

 少しの間,雑談をしたあと,レコーディング・スケジュールを確認.「歌い終わったあと,少し声を加工しようと思うんだけど,いいですか?」というYOSHIKIの問いに,秀樹は「好きなようにしていいよ.今回,ボクは俎板の上の鯉だから」と気軽に答えている.それから,早速,歌詞とメロディが合わない部分やキーの話に移る.やはり,ふたりとも曲の話になると真剣だ.「もしも,キーを変えたほうがよかったら,今晩,違うキーのオケを作りますけど.GとF,どっちが合いますか?」とYOSHIKIに聞かれ,小声でメロディを口ずさんでみる秀樹.そうこうしているうちに,「だったら,ちょっと歌ってみます?」と,ふたりはスタジオに移動した.

 この日は軽い打ち合わせだけのはずだったのだが,ふたりともエンジンがかかってしまったようである.YOSHIKIがピアノを弾き,その横で秀樹が歌い,メロディとキーの確認を行なう.「全体的に,張り上げない感じで歌ってほしい」とYOSHIKIがリクエストをすると,「じゃあ,前半はウィスパー(囁き)みたいな感じで歌ってみようか」と秀樹がアイディアを出す.初日から,ふたりの波長はピッタリのようだ.ラフなテープを録り,この日の作業は終了.「この曲,ムズカしいよね」という秀樹に,「バッチリです,バッチリです」と微笑むYOSHIKI.

 翌日の夕方,スタジオに行くと,YOSHIKIが外国人スタッフとビリヤードをしている.「時差ボケは,治りましたか?」と聞かれ,「いやぁ,今回はいつになく重いんだ」と答える秀樹.じつは,彼はLAに発つ2日前まで,大阪でミュージカル(Dライヴ)に出ていて,まったく休んでいなかったのだ.YOSHIKIはゲームを途中で止め,ふたりは,さっそく昨日の復習(?)で,メロディ・ラインの確認を始めた.ピアノの横で歌う秀樹をナビゲートするように,時どきYOSHIKIもメロディを小さな声で口ずさんでいる.それから,YOSHIKIはコンソール・ルームに戻ってきて,英語でエンジニアに細かい指示を出し始めた.スタッフは全員外国人のため,スタジオでの会話は英語オンリー.YOSHIKIは彼らのために,歌詞をローマ字にした紙を差し出し,「こんなのも,用意してきたんだ」と笑っている.レコーディングでは歌詞を書いた紙は必需品だが,さすがに外国人との仕事に慣れているがゆえのアイディアだ.さらに,彼は文字を大きくコピーした紙を取り出し,「秀樹さんのためには,こういうのも用意しました」と渡している.ふつうの紙だと文字が小さくて見えづらいからという,心憎いまでの気配りだ.

 用意が整ったところで,バランスをみるために1度オケを流しながら,仮歌録り.秀樹が歌っている間,YOSHIKIは譜面をじっと見つめている.聴き終わって,「秀樹さん,ちょっと低いですか?今,Fなんですけど,Gのヴァージョンもやってみますか?Gのほうが声が抜けるような気がするんですけど」と思案顔.その時,別のスタジオで作業をしているTOSHIから電話が入る.YOSHIKIは,「オレ,今はここを動けないから,きょうの分が終わったんだったら,終わりにしよう.よく寝て.ミルクは飲まないでね」と話している.最後のひとことに首をかしげている秀樹に向かって,「ヴォーカリストは,乳製品がよくないんですよ」と説明.「へーっ,そんな話,初耳だ」と秀樹は驚いていた.

 それから,秀樹が「メロディを確認したい部分があるんだけど」と言うと,YOSHIKIはピアノで2パターンのメロディを弾き,「こっちか,こっち」と提示.両方を聴いた秀樹は,「どっちもいいね.でも,こっちにしよう」と,YOSHIKIが最初に弾いたほうを選んだ.そして,ふたたび,仮歌録りへ.

 しかし,この時にトラブルが発生した.スピーカーの調子が悪いのだ.みずからマイクやスピーカーを替えたりするYOSHIKI.しかし,スピーカーが直ったと思ったら,今度は秀樹のヘッドホンがおかしくなってしまった.

 「すいません,次から次へとトラブって,いつもこうなんです.最初に1個1個壊れていって,しまいには全部ぶっ壊れちゃうんです」と言いながら,トラブルを直すために走り回っているスタッフに,次つぎと指示を出している.YOSHIKIのまわりでは,機材トラブルが異常に多く発生するというのは有名な話であるが,筆者もじっさいに目の前で見るのは初めてだ.

 「いつも,こういうことが起こっていたのね」と言うと,「いや〜,こんなのはいいほうだよ.いちばんひどい時には,TDをやっていて,データが全部飛んでしまったことがある.その時は,さすがに発狂したよ」と,余裕の笑顔だ.直るのに20分近くかかると聞いて,「すいませんね,トラブっちゃって」と謝るYOSHIKIに,秀樹も「いいよ.時間はたっぷりあるから」と,余裕の笑顔で答えている.コンソール・ルームでドリンクを飲みながら,ふたりはしばし歓談.

 30分後,ようやくトラブルが直り,レコーディングがスタートした,YOSHIKIは音程はもちろんのこと,リズムや言葉のアクセントにいたるまで,ひじょうに細かくチェック.秀樹も,少しでも自分が納得いかないと,「すいません,もう一度お願いします」と,敬語で頼む.ふだんはフレンドリーに会話をしているふたりだが,いざレコーディング本番となると,真剣勝負.スタジオ中に緊張感がみなぎり,より素晴らしい楽曲を作り上げるために,ふたりが全精力を振り絞っているのがよくわかる.これこそ,まさに,アーティスト同士のコラボレイトと言えるだろう.

 さて,その数日後,無事にレコーディングが終了した.出来上がった「moment」を聴きながら,ふたりにレコーディングの感想などを聞いてみた.

  ●    ●

---このコラボレイトが実現するきっかけは,何だったんですか?

秀樹:
たまたまYOSHIKIクンを知り合いに紹介されて,最初は仕事に関係なく盛り上がってたんだけど,そのうちに「何かいっしょにやりたいね」っていうことになってね.

YOSHIKI:
ボクの場合は,レコード会社とか事務所にいくら頼まれても,自分がその人のために書きたいと思わないかぎり,ぜったいに曲を書かないじゃないですか.秀樹さんの場合,話がそういう方向にいった時,すぐに書きたいと思ったんです.

---最初,どういう曲を作るとか,そういう話し合いはあったんですか?

YOSHIKI:
「どういう曲を聴きます?」とか,そういう話はしました.ただ,ボクがすごく思っていたのは,秀樹さんにはたくさん素晴らしい曲があるけれど,それにとらわれず,自分から見た秀樹さんのイメージで曲を作りたかったんです.最初は,ロック調でいこうかとか,いろいろ考えましたね.

---じっさいのレコーディングのほうは?

秀樹:
ボク,彼のレコーディング・スタイルは初めてだったんだけど,とにかく音に関して細かい.ぜったいに妥協しない.最初の日はそのスタイルに戸惑ったけど,「いいものを作りたい」という姿勢は伝わってきたから,すんなり慣れました.時間的にはすごくきつかったけど,楽しいレコーディングでしたよ.

YOSHIKI:
とにかく,ベストなものを作りたかった.だから,歌を14トラック録りました.それも,いいテイクだけで14トラック.こだわりは強かったですね.ボクの場合,「なんで,ここまでやるんだろう」って思われることが多いんですよ.でも,元のものと出来上がったものを比べてみると,みんなが納得してくれるんです.

秀樹:
最後の日なんてお互いに寝てなくて,ヘロヘロの状態で上がりを聴いてみて,ふつうだったら「いいんじゃない?」ってなるところ,YOSHIKIクンは「ん〜,ここをもうちょっと」ってなる.そういうところが,すごいですね.そのあと,夜中にレコーディングが終わったら,自宅に招待してくれて,おいしいシャンパンを飲ませてくれた(笑).

YOSHIKI:
あの時は,おいしいお酒が飲めましたね.やっぱり,お互いに「やった〜!」って,いい気分だったんですよ(笑).
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